e日記風 独り言

気まぐれ & 気まま & 天邪鬼な老いぼれ技術屋の日々の記録のうち、主に私が読んだ「本」やその内容に関連した記事です。
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-66- ベートーヴェンは耳が聞えなくとも・・・
「バカの壁」の続きです。
ピカソが空間認識を自由にコントロールできたから、あのような抽象画が描けたのではないかと言うのが本に述べられていた前回の説明でした。これに対して、以前から私が考えていたのは、画家と同様作曲家の能力に付いてです。よく言われますが、ベートーヴェンは晩年耳が聞えなくともあのような素晴らしい交響曲を書いたのです。
凡人は彼が完成させた楽譜を見てすら、それがどんな素晴らしい音楽かを楽譜から知ることは困難です。しかし、彼は全くの白紙の状態から僅か 10数種類の音符を、僅か5本の線の間に一つ一つ置く単純な作業の結果が、聴衆の絶大な精神の高揚や安らぎ、喜び、深い瞑想といったような心の振舞いを想起するだろうと言うことを想像できたに違いありません。完成した楽譜を渡されても尚、一つの楽器の、一つのフレーズですら満足に演奏できない人がいる一方で、何種類もの楽器の全てのパートがホールにハーモニーしたときの感動を想像から創造へと音符で具現化する能力とは、単純な頭が良い/悪いとか、緻密とかいったような脳細胞のベーシックな構造の問題ではなく、聴覚から全ての感覚に至る神経細胞のつながり方、信号伝達の仕方の違いであるとしか思えません。
今日の写真は、霜に濡れたサザンカの花びらが朝日に光っているシーンです。
2003/12/16