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ドキュメント履歴: 2003-07-xx 初回アップ
2017年 1月更新
技術者 30年目の道程標として
私が学校を卒業し同時に電気技術者としてカメラ開発をし始めた時から既に30年近くが経過した。電気技術者としてその年月を過ごして見ると、今更ながら技術進歩の早さとその進歩に電気・電子技術が加担して来た役割に驚く。例えば、機械的な技術が進歩してそれまでには考えられなかったような機構・構造が設計できるようになったといった場合、必ずその裏には電子技術の恩恵によるコンピューター技術の進歩で、それまでには考えられなかったような繰り返し演算が可能になった結果、有限要素法等の新しい理論が生まれ、設計が進歩してきているといった現実がある。また新しい特性を持ったプラスチック等の新材料が実現された事によってもたらされた新しい機構というものも、実は電子技術の進歩の結果、新しい測定法とコンピューターによる分子レベルのシミュレーションの結果生まれた機能性材料による部分が大きい。こうした事から、仮にコンピューターが出現をせず、すべてが実験と人間の直感による進歩しかなかったと仮定すると、それらの進歩にはおそらく今の進歩の十倍以上の時間がかかったと思われる。(人間の生物としての進化や環境変化適応力といったような時間の「生物時間」としてはこちらの方がずっと自然だと思うが)
話を元に戻して、私が技術者として働きはじめてから、その間の世の中の電子技術の中心はデバイスで見ただけでもざっと
トランジスター → アナログIC → ディジタルIC→ CPU → ディジタル信号処理IC(DSP) → システムのワンチップ化 といった具合に5~6世代の技術交代が行われた。平均すれば5年くらいで新しい技術が登場し、同時に何割かの技術は陳腐化して使い物にならなくなっていったことになる。
Intelの設立者ゴードン・ムーア(Gordon E. Moore)が1965年に提唱したムーアの法則:『半導体チップの集積度は、およそ18カ月で2倍になる』は有名だが、私から見ればその集積度・速度といった性能の進歩よりもそれがもたらした機能あるいはアーキテクチャーの進歩の方に注目すべきではないかと思う。こうした進歩の陰で否応なく進む技術の陳腐化に対して、技術者は仕事からあぶれないようにと、やっと身につけた技術から再び難解な新しい技術にと立ち向かわざるを得なかった。
私自身その激流の中で、何とか流されて沈まないように、目的地を見失わないようにと、必死で30年間を泳いできて、しかしこの辺りで1回自分が技術屋として考えてきたことを整理してまとめ、次の目標をもう一度見定めようと考えたのがこの雑文を起こそうとした動機である。
この戯言が、読んでいただいた方々の技術者としての張り詰めた琴線に触れ、何がしかのトリガーとなってお役に立てる事があればこの上ない喜びである。
暫くほったらかしだったこのページをやっと見直し デザインのリニューアルのついでに若干の加筆を行った。今になって自分で読み返してみれば、赤面の至りの独りよがり、ごまめの歯ぎしり、負け犬の遠吠え・・・・ そんな雑文と言う気もするが、若かりし日にせっかく残したものなので、そのまま晒し続けようという判断に至りました。
著作権は Y.Nakajima に属します。 無断転載は禁じます。
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