前回のe日記で最近洗濯機の具合が悪いと書いた。
現象は乾燥時に U04というエラーが出る。家の洗濯機は シャープの ES-H10C という機種だが説明書によるとこのエラーは乾燥時のホコリなどのフィルターの詰まりが原因で、フィルターの掃除をしろと書いてある。しかし毎回フィルターを掃除しても出る。その場合、槽クリーン運転をしろと書いてあったので槽洗浄剤を買ってきて 8時間ほどのクリーン運転をしたが効果はない。
Webで機種名と エラーコードで検索すると、シャープの洗濯乾燥機はフィルター手前の乾燥熱気の経路にホコリが溜まって空気の流れが悪くなる傾向があるという情報が散見される。そこでフィルターボックスを取り出して覗くと空気の出てくるであろう背面側の穴にホコリの塊が見えた。ただ暗いのと覗ける角度が悪いのでどの程度詰まっているのかはわからない。試しにフィルターボックスの穴にスマホを逆さにして突っ込んで写真を取ってみたらびっくり。大きなホコリの塊が写っていた(写真-1)。
見える塊は比較的入口近くなので、何とかつまみ出せるかと思って針金の先を曲げて引っ掛けようとしても、見えない所で濡れて固まっている様子で入り口近くの乾いた塊が少し取れるだけで更に奥の大部分はほとんど取れてこない(その後思いついたが、ここまで固まらなければ
この方法が良いかも知れない)。
そこで Webの情報をもとに天井パネルを外して掃除することに(分解手順は
こちら)。ネジ12本ほどを外して2体になっている天井パネルを外し、次にぶっとい熱気流ダクトホースの留め金を外してダクトホースの片側を引っ張って外したら(写真-2/これはゴミの塊を取り除いた後)指で摘むことでごっそりゴミの塊が取れた。ゴムダクトにこびりついているゴミも歯ブラシの古いもので擦り落としたら全部で小さな湯のみ茶碗一杯くらいのゴミの塊になった。(写真-3)
同機種の分解動画では、前パネルから始めて大掛かりな分解の説明があるがここまで分解するのは素人にはちょっとハードルが高い。今回のように天井パネル2枚を外してゴムの熱気ダクトを外してゴミを取るだけなら 約1時間で完了できた。工具も先の薄いマイナスドライバー(ビスの隠し板を外す)と比較的大型のプラスドライバーだけあれば 12本のネジを外すことで可能になるのでハードルはかなり低い。配線の結束バンドやコネクタも外さずにできる。注意としては、セルフタップのネジには 2種類の長さがあるのでそれらを間違えずにもとに戻すことと、手元が狂って隙間などに落とさないような注意は必要だ。私は先端を着磁したドライバーを使ったので 2度ほど手元が狂ったがネジが吸着して落とさずに済んだ。
ただ、除去できたゴミは指の届くダクトホースの入り口付近だけでその奥にもあるかもしれないと思い、念のために一つ前の記事で書いたおもちゃのような内視鏡カメラを突っ込んでみた。結果はおもちゃらしく先端が意のままに曲がるわけではなく決して操作性が良いとはいえず十分な確認はできなかったが、一部に小さな塊が見えるものの空気の流れを遮るような大きな塊ではなさそうだと判断(前記の Web情報ではゴムホースの上部にホコリを洗い流すシャワーのような機構があるのでこのシャワーより下はあまり溜まらないのでは、と判断)。
外したゴムダクトと天井パネルを元に戻してから、一日分の洗濯物を洗濯乾燥コースで運転してみたら無事エラーは出ずに乾燥終了した。しかも使い続けている間に乾燥時間が徐々に長くなっていたので気づかなかったが、修理前には乾燥時間が2時間半近くかかっていたのに、1時間10分というスタート時の予定時間通りで終わった。どうやら無事 DIY修理成功の様子。
設計者的観測では、今回の U04エラーの原因はシャワーで洗い流せなかった濡れたホコリが乾燥気体の流れでフィルターに向かって飛んでくる途中でゴムホースの湾曲部の内側に少しずつ張り付いていってやがて今回のような大きな塊になって気流を遮ぎった結果、乾燥時間が長くなりすぎたか、どこかの熱センサーが異常値になったんだろうと想像。我が家のこの洗濯乾燥機は買ってから3年半ほど経つが、ほとんど天日乾燥で乾燥運転は 月2~3回しかしないから都合200回も乾燥は使っていない計算になる。これで不具合が出るようでは設計不良と言わざるをえない。今の機構を前提にするならシャワーからフィルターまでの経路のゴミ掃除機構を備えないとシャープユーザーにそっぽを向かれることになるだろうと老婆心ながら心配。