e日記風 独り言

気まぐれ & 気まま & 天邪鬼な老いぼれ技術屋の日々の記録のうち、政治や思想・社会問題に対する勝手な私見を書いてみました。専門家ではありませんが、岡目八目という言葉もある通り、時には本筋を突いていることもあるかも?
Access Counter:  総アクセス数

楽 天 の 商 品

-1330- 命の重さ
人質になっていた日本人ジャーナリストが殺されたらしく、大きなニュースになってる。人質の解放とヨルダンの死刑囚解放が交換条件とされていたが、問題のヨルダン人パイロットについては生死すらわからず、相手が相手だけに救出の可能性は非常に低いと思っていたが、危惧は現実になってしまったようだ。イスラム国側からすれば、身代金要求の期限も過ぎて、新しい解放条件の死刑囚との交換の期限も過ぎて、この先再び期限を設定しなおせば今後の同様の交渉に影響することを嫌うだろうから、早い時期に凶行に及ぶだろうことは想像に難くなかった。一方、交渉のカギを握っていたヨルダン政府としては自国のために捕まったパイロットの安全を確認できないで交渉に応じることは問題外だからこうした事態を予想するのは容易だったが、生死にかかわる話だけに(私を含め)誰もこうなるとは言い出せなかったというのが実態だろう。
大義名分のためには地上戦での大量人的被害も厭わなかった20世紀の戦争と違い、21世紀になって先進国はどこの国も自国部隊の被害が甚大になる地上戦に参戦したら選挙を戦えないという足枷から地上戦を避けるようになっており、政府軍など地元民の戦力に地上戦を任せて先進連合国軍はもっぱら空爆などの支援に限定してきたが、地元戦力に期待のできない状況でこうしたゲリラ的な戦いをする相手との戦いは今後も悩みの種となりそうだ。
それはさておき、今回感じたのは報道における命の重みがあまりにも違いすぎるということ。突然理不尽に命を奪われるケースは国内事件でも多発しているし、社会問題としてクローズアップすべき事件も多いと思うが、そうした事件はこのニュースの陰に隠れてしまった。確かに今後に大きく影響する国際的な問題を含んでいるとは言え、日本人が拘わらない事件はすでに何件も起きていた。殺害方法の残忍さや異常さという点でも劣らない国内の事件は多い。今後在外邦人の安全確保などの問題が生じることを考えあわせても、あのほとんど同じ内容を執拗に繰り返す報道の仕方は異常、且つイスラム国による<先進国国内の不安を煽って自分たちの力を誇示すると言う情報戦略に乗せられているだけ>だと思うんだが。
さらにうがった見方をすれば、海外での武力行使容認を推進したい人たちにとって都合のいい事件、扱い方ともとれる。

今日の写真は早くもチラホラ咲き始めたコメザクラ。放物線のように垂れた茎に花芽が緑色の点線のように付いているが、ところどころに小さな白い花が開いている。
2015/02/01