| -1244- ムード商品 |
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一般的な呼び方ではないが、最近「ムード商品」の宣伝が気になっている。私が名付けただけで恐縮だが「ムード商品」とはムードを醸す商品ではなく、宣伝文句に実質的な機能・性能が伴っていないが、何となく良さそうだと「思わせる」「誤解させる」機能・性能を前面に押し出した商品。特に「殺菌」をうたう商品は、細菌=「悪いもの・恐ろしいもの」のようなイメージがある一方で、一般細菌や常在細菌は通常繁殖している範囲ではそれほど害悪がないし、細菌が肉眼で見えないだけに一般消費者には殺菌効果の確認のしようがないこともあってこうした「ムード商品」が多い。 例えば、つい最近昼間の TVを見ていたら布団の殺菌機能が付いたという布団クリーナーの宣伝を通販でやっていた。紫外線ランプが搭載されて布団の埃を吸い取ると同時に殺菌ができると言う。この宣伝を見ていて思ったのは、布団表面をなぞるだけの時間内で殺菌できるんなら紫外線の強度はかなり強いはずで、逆に人体への影響が無視できないだろうに、一体どんな殺菌データがあるんだろうと言うこと。興味があったので、当該商品のWeb上の商品説明を見たが意外や「殺菌」そのものの説明はどこにも無い。私の聞き違い? じゃぁ何で紫外線ランプが搭載されているのか? と一層疑問に思って再度ジャパネットのYoutubeに投稿された TV CMを見ると、明らかに高田社長の甲高い声は「紫外線で殺菌」と言っている。この時点でかなりアヤシゲな商品だ。 一番の問題は殺菌・除菌などの言葉を商品に使う場合には、殺菌率などの明確な定義がなく消費者の「誤解」を期待した商品が多いこと。それもあまり行き過ぎると銀イオンの殺菌効果のように公取委から排除命令を受けるが、多くの商品宣伝ではそこを承知でギリギリの宣伝をしている。例えいかにもそれらしい数値データが示されていても、それらは実験室のデータで実使用状態とはかなりかけ離れた条件でのデータしかなく、実使用時の効果が疑わしい商品宣伝も多かったりする。 紫外線に限って言えば、実験室で殺菌試験に使われる寒天培地表面などの細菌に対しては確かに紫外線は銀イオンと違い十分な照射パワーを与えれば殺菌効果は疑う余地がないが、布団の場合は寒天培地とは異なり、紫外線が到達するのは布団表面だけ。でも細菌はより温度・湿度の高い内側の綿の方にも繁殖することになるが、逆に紫外線はそんな奥までは届かない。そんな布団の布表面だけ殺菌しても、おそらく布団全体に潜む細菌のコンマ○%程度の細菌しか殺していないことになるだろう。だから当然データなんて公表したらインチキのそしりを受けることは確実で、このWeb媒体の文字による商品説明と TV CFの流れて行ってしまう音声による商品説明の差はそのあたりを巧妙に突いているような気がする。こんな商品を○十万台も売ってしまうんだから宣伝とは恐ろしい。 今日の写真はシャリンバイの実。 |
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殺菌 商品開発 商品のウンチク
2014/10/21 |