| -1039- 論文の続き |
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年寄りの癖だろうか? 一つ思い出すと連鎖的に、色々なことを思い出す。昨日の論文の話題に続けて思い出したことを一つ。 実験レポートを使って若手技術者の育成を思いついてしばらくして、当時どこの会社でも行われていたと思うが、高度成長期に大量採用された団塊の世代が管理職昇格する時期に差し掛かり、それまでの年功で管理職になると言う人事施策が破たんして、成績評価に加えて論文審査が取り入れられた時期に、ご多聞に洩れず私もその洗礼を受けた。 論文と言っても、社長説示か何かを読んで、それに対して自分の職場での問題解決案の展開案を述べるようなある種「決意表明」的な作文を提出して審査を受けると言うものだった。 当時私は銀塩カメラの行く末と自分がすべき仕事が銀塩カメラにはなくなったと見限って、事業部外への転属を働きかけた結果工場転勤を命じられており、上司からみればそんな私を昇格させても事業部の暗黙の昇格枠を減らすだけであり、昇格推薦には不利な状況を自ら招いたことは自覚していた。それでも<ありがたいことに>論文審査試験の前日、上司二人から呼び出しを受けて私の論文案を添削してもらうことになっていた。本社で行われる試験に地方の工場から前日に上京し、上司に案を提示すると「可もなし不可もなし」というような評価で、特に具体的なアドバイスは無く「がんばりなさい」と言われてホテルに宿泊した。実は、この時添削に提出した論文案は、もはや自分のテーマを事業部内に見つけられないモヤモヤした自分の立場を反映した煮え切らない、自分ですら中身のない優等生的決意表明文と評価したものだった。しかし、この時の上司の対応で心が決まり、ホテルに着くや、白紙原稿用紙を取り出して「書きたいこと、信念とするところ」を一気に書き上げ、翌日は冒頭部分だけを設問に合わせて書き換えて提出した。 昇格試験は無事終わり、役員面接も通ったが、後日上司の一人が工場に来た際に呼ばれて「君は昇格論文に何を書いたんだ?」と聞かれた。どうもあの添削用の案ではとてもつかないような評価点がついており、それが上司にフィードバックされたので怪訝に思われたようだ。上司の目を欺こうとまでは考えていなかったが、結果的にはそうした形になってしまったようだ。 続きはまた。 今日の写真はヒマラヤユキノシタ。茎が短いので地面から直に咲いているように見えるが、見るたびに同じ花が長い茎の先に咲けばもっと見栄えするのにと可哀想に思う。 |
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2014/03/23 |