気まぐれ & 気まま & 天邪鬼な老いぼれ技術屋の日々の記録のうち、個人的な思い出や生活、食に関する話題のページです。
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-436- 新茶 = 今日は画像なし m(_ _)m = | |
毎年この時期になると、新茶を買う。 その昔、子供の頃には実家でお茶を作っていた。家の周りの土手に植わっているお茶の木から茶葉の新芽を籠に摘んで来て、それを蒸籠(せいろ)で蒸して筵に広げて湯気を抜き、自家製の茶揉み器で揉んでお茶を作っていた。「茶揉み器」というのは、正式に何と呼ぶのか知らないが、父親がどこかで見てきて、見よう見まねで作ったらしい。畳一畳分ほどの広さのトタンを貼って、その下に炭火のコンロを二つおいてトタンを炙り、その上でお茶の葉を手揉みしながら乾燥させていた。 お茶の葉を摘む時期や、蒸し加減、炭火の加減などでその年のお茶の出来が決まる。時期的に蒸し暑くなる季節なので、炭火の上でのお茶揉みはかなり大変な作業だったと思う。最初は掌にまとわりついたお茶の葉が、揉んでいる中に次第にまるかっていき、最後は乾燥したお茶の葉になる。汗を拭き拭き、掌に火傷寸前の炭火の熱さを感じながら1時間ほどかかってやっと数百グラム程度のお茶の葉が出来た。 しかし、その出来たてのお茶の味は格別で、本当にトロリとした甘さと緑の臭いがした。いまだにあの味が忘れられず、今の時期になると決まって、京都の老舗の某茶舗の東京店から 100g程度を買ってきて思い出と一緒に楽しむ。 最近は娘たちの方が味を覚えて来て、「今年の味は・・・・」などと一人前に講釈するようになった。買ってきた味なので、娘たちはこの味を両親の背中と共に思い出すことはないだろうが、それでも新茶を飲むたびに親の事を思い出してくれるだろうか?と、淡い期待をしつつ緑の香りを楽しんでいる。
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2010/05/22 |
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