| -240- 「キリストの遺骸」 |
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表題の本を読み終えた。 時正しく、この本の舞台のパレスチナで過激派ハマスと穏健派ファタハのパレスチナ人同士が争っているというニュースが入ってきた。 この本にも、パレスチナ出身のアラブ人ウォリス・アブーフという登場人物の言葉でそれが示唆されている。彼曰く、アラブでは憎しみだけが真実なのだという。ユダヤ人に対する憎しみが薄らげば、そのときは同胞同士が争うという説明がそのまま当てはまったようなニュースを聞いて、今度は養老猛司の「馬鹿のカベ」を思い出しつつ、改めてイラン・イラク・アフガニスタンなど、西側世界の価値観が通じない世界の遠さを想った。 それはそれとして、この本のストーリーはまずまずだったが、エンディングではすべての説明がつけられ過ぎているのとは裏腹に、私のような門外漢にはエルサレム近辺の物語に登場する地名の載った地図の添付が欲しかった。(「風の影」にはバルセロナの地図が添付されていた) それと、誤植が多く、今まで読んだ同類の本と比較して、翻訳も会話部分の訳にもう少し工夫があると、もっと面白くなったのではと思った。 今日の写真は、通勤路の傍らの名も知らない花。 |
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2007/06/15 |