e日記風 独り言

気まぐれ & 気まま & 天邪鬼な老いぼれ技術屋の日々の記録のうち、個人的な思い出や生活、食に関する話題のページです。
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-1579- 燃費不正
自動車が軽自動車の燃費データを不正に操作していたというニュースが流れた。同社には今まで何回もリコール隠しや欠陥隠しの過去がある。
実は、毎回「三自動車」のこうしたニュースの度に思い出すんだが、その昔 デジカメの初期に千葉の方にある三自動車のディーラーの修理部門の人から、電池短期消耗に対してしつこいクレームを受けたことがある。当時のデジカメはまだリチウムイオン二次電池が使われておらず、単3アルカリ電池が電源だったのでLCDモニターを点けたまま操作すると1時間程度しか持たなかった。それまでの電池使用機器は、ラジカセなど1回入れ替えれば数ヶ月使い続けられる製品が多く、人によってはこれを「欠陥商品だ」と格好のクレームネタにしたので、他にも何件か同様のクレームは受けていたが、あれほどしつこい人も珍しかった。
クレーム対応に首を出さざるを得ない元はといえば、既存事業のマイナー製品ですら 18ヶ月が標準開発日程の時代に、新事業として誰も量産したことがないデジカメを「何としても1年で出せ」と言う社長命令に答えるために、私が苦し紛れに提案したトリッキーな組織系統のせいで開発部隊も品質保証部隊も私の下においたことだった。それまでの製品開発日程で半分近くの時間が品質問題の対応にかかっていた(設計変更はもちろんだが、それ以上に品質部門と開発部門のネゴに時間がかかった)ため、そこを一本化して試作品の品質不良が発見された途端、不良解析から対策Goまで一本化すれば最短日程が可能になるとの思惑だったが、その組織のお陰もあって大向うの反対や心配を裏切って生産開始までは何とか命令通り1年きっかりで漕ぎ着けた。しかしいよいよ発売する段になってカスタマーサポート部隊も品質保証部門の一部として人をかき集めて俄作りしたために、慣れないクレーム処理でカスタマーサポートが音を上げることがたまにあり、そんな時は見ていられずに「肩書」が役立つこともあろうかと何件かのクレームの火消しに付き合ったことがある。
冒頭の自動車会社の修理部門の人には、その会社近くの喫茶店まで出向いてサポートの責任者と二人で会ったが、最後の言葉が「もし三○でこんな品質問題があったら私は黙っていませんよ」と言う捨て台詞だった。(1990年台の終わりだったので、三○自動車のコンプライアンス問題はまだ公になっていない時代だった。この人も公然と家電などのクレーム歴を披瀝していたので金品の「お詫び」をすれば収まることは予想できたが、それは一切しなかった。「クレーマー」という言葉自体も一般にはまだない時代だったが、あの時安易な妥協をしていて今度のニュースを聞いたらもっと嫌な気持ちになっただろう。)今度もニュースを聞きながら、ふとあの人は今どうしているんだろうと思い出してしまった。

今日の写真は、話題とは裏腹な長閑な光景。アゲハチョウが咲き乱れる花の蜜を吸いながら飛び回り始めた。
2016/04/21