このページの更新をサボっている間に、いくつか書きたいトピックが重なってしまった。
まずは通称 CoCoAと呼ばれている COVID-19の感染者接触通知アプリの Android版に不具合があり、感染報告者のスマホと 1m以内の範囲に15分以上置かれたスマホにも通知は届いていないことが判明したというニュースが数日前に流れ、昨日は厚労大臣が謝罪会見をしたようだ。
これを聞いていて 今更!?と驚いた。門外漢の私ですら
11月にこのページで CoCoAの感染登録数が感染者増に伴っていないことに疑問を感じて有効性に疑問を呈したが、プログラムそのものにバグが有ったということだから大枚の開発費はドブに捨てたようなもんだ。「開発して市場投入後半年以上も開発者は何を見ていたんだろう?」と思ってしまう。通常なら開発者などの関係者は自分の生み出したものの完全性が気になって結果をトレースするのが普通だと思う。おそらく国を挙げたこのくらいの開発なら数十人が関わったと思うが、その誰もが半年も気づかないで巷で「家族が感染して登録したのに、なぜ私のスマホには通知が届かないの?」という疑問が集まって初めて検証するなんて、考えられない。
他国の例では同様のアプリの効果はかなりの成果を上げているという報道もあるが、長引く感染増に非常事態宣言などで時短営業を強いられて生活が困窮している人が多い中、税金が期待にそぐわず無駄に使われたわけで、機能すれば特措法の罰則などよりもよほど効果が期待できるCOCOAについて是非野党は予算審議などで開発費の無駄使いを正して欲しいし、この間ほとんど話題にしてこなかったメディアにも責任があると思うので、この際 開発下請けはどこの企業で、効果の確認をすべき部署はどこで、半年以上も何をやっていたのか(何もしないで癒着はなかったのか)など、一つひとつを具体的に追求をすべきだろう。また開発契約にはこうした製造物に瑕疵があった場合の対応についての条項があるはずだが、それは発動されるのかも追求が必要だ。
いずれにしろ僅かな検証をすれば簡単に発覚する主機能が全く機能しないままのアプリがなぜ公式にリリースされてしまったのか? 国の恥を忍んでテストシステムなども含めて、問題点を徹底的に洗い出して公表しないと次の改善にはつながらない。
私自身はこのニュースを聞いてアプリを即アンインストールしたが、IT後進国と揶揄される日本が更に一層その汚名を上塗りして恥部を晒してしまったニュースだった。