-825- 中国と北朝鮮 |
一昨日書いた、北朝鮮動向に関して。 有名な韓流歴史ドラマによく中国の明朝が朝鮮王朝の王の後継問題を承認するとかしないとかの話題が登場する。彼の国が何時も中国の支配下にあるか、ない場合でも意向を気にしながら独立国家を維持してきた歴史がよく現れていると思って見ていた。一方、万里の長城の由来の番組を見ると、その中国の側にしてもはるか歴史の以前から北方の騎馬遊牧民族(匈奴)の脅威からどのようにして国を守るかに腐心してきた歴史がよく分かる。少なくとも秦の始皇帝の時代に遡るというから、日本では弥生時代・・・恐らく卑弥呼よりもずっと以前の時代から、日本で言えば九州と北海道よりも遠く離れた辺境の地にまで兵を派遣して、とてつもない長城を築かざるを得なかった国家・民族事情がよく分かる。 朝鮮半島とは逆に中国は、周辺民族とどのように付き合うか、常にその政略・戦略が国を安泰に維持する重要な要素だったということだろう。しかし、興味深いのは多くの場合朝鮮半島は完全に征服しないが朝貢はさせるという<独立させつつ影響下においてきた>という歴史だ。どうも、地理的、民族的に完全に征服してしまうよりある程度の自治を認めつつ、己に害を及ぼさないようにコントロールする方が好ましいというのがひとつの結論に成っているのではないか? それが今、北朝鮮は金正日から金正恩に世帯交代した途端、コントロールが極めて困難になりつつある印象が強い。なにより中国と言えども、針の一突きでマグマが噴出するような政情不安な北朝鮮が核やミサイルを保有することは望んでいないと思われる。かつての日本がそうだったように、その国の軍部が独走を始めつつある時、中国としても今までにない対応を迫られることになるような気がする。アメリカもかつて中南米を始めとした幾つもの国で仕掛けたように、中国は選択肢の一つとして事実上亡命中の金正男擁立を画策しているという読みも、あながち一笑に付せない真実味を持って聞こえてくる。大国が自国の利益のため、或いは不利益要素排除のため、他国の政権交代を巧妙にコントロールするというのは歴史上ではよくあることだから。 今日の写真はハナミズキだと思うが、早い花は 10日ほど前からすでに咲きはじめた。ハナミズキにも花の大きさが色々種類があるようで、この木は比較的大きな花をつけている。 |
2013/04/13 |