- ダウンロードとインストール
ダウンロードは
ここ辺りから。(さすがに「フリー」と書いたのでは有料版が売れないとみえて、そうした文言はないが「Basic」がそれに当たる)
インストールする際に古いバージョンをインストールした痕跡がある場合はエラーが出る。その時は
ここの説明に基づいてデバイスマネージャーを開いて「UIM」ドライバを全て削除してからインストールフォルダ中の uimサブフォルダも削除するとインストールが可能になる。
インストールは通常通りの操作で可能になる。
- アクティベーションとリカバリーメディア作成
インストールが終わって初回起動すると、Paragonのサーバーに接続してアクティベーションを促す画面が表示される。(図-3)
アクティベーションは過去にマイアカウントを登録してあればそのメアドとパスワードを入力し、無ければ「マイアカウントを作成」をクリックしてメアドを登録する。
アカウント一つについて1台のパソコンのアクティベーションが可能になるようだ。2台めのパソコンで同じメアドで登録しようとすると「すでに登録されているので既に登録したパソコンの方をアンインストールするように」と言うようなダイアログが表示されて登録できない。(2台以上のパソコンにインストールしたければ必要なだけのメールアドレスを登録する必要がある。)
アクティベーションが終わった画面
「次へ」をクリックするとアプリの説明が表示される。
次回からは
アクティベーションが終わった後の起動画面。
リカバリーメディアを作成するように促される。リカバリーメディアは USBメモリ/DVDなどの起動可能な外部メディアに作成する。万が一 HDDエラーなどで起動できなくなった場合に、リカバリーメディアから起動することで起動プロセスの修復が可能になる。
リカバリーメディア作成の推奨ダイアログは右上の「X」ボタンで消せるが、作成しないと起動のたびに表示され一旦リカバリーメディアを作成すれば表示されなくなる。
リカバリーメディアの作成は何時でもホームタブのリカバリーメディアビルダーから可能になる。
「次へ」をクリックする。
但し、リカバリーメディアの作成は修復するパソコン自体で行う必要がある(=>前もって作成しておく必要がある)。
他のパソコンで作成したリカバリーメディアでは修復が出来ないこともあると思われる。
DVDディスクを作成する場合は一旦 ISOファイルを作成し、それを書き込みツールで DVD-R/RWに書き込む。
あるいは起動可能な 4GB以上の USBメモリに書き込む。
Windows AIK/ADKのインストールが必要。インストールして無ければリンクをクリックしてインストールする。
インストールには ≒ 7GBの HDD領域/1時間程度の時間が必要になる。
この後も「次へ」をクリックしていけばリカバリーメディアの作成が終わる。
(ISOファイルを作成した場合は忘れずに DVDに焼く。)
- Basic版の機能
プログラムのインストールファイルは有料版と共用だが、無料版では使用できない機能は図-9 の矢印のようなアイコンに鍵マークが表示されて、選択すると図-10 のようなライセンス購入が促される。
Basic版で利用できる機能は次の通り。グレー文字の機能は利用できない。
ホーム:設定/リカバリーメディアビルダー/ログセーバー
ツール:バックアップと復元:バックアップ/スケジュール/復元/イメージの整合性チェック/ファイルコピー
パーティション操作:削除パーティションの復元/分割/移動/結合
データの抹消/ドライブコピー
- バックアップ
このアプリを利用するケースはほとんどがこのバックアップ機能だと思われる。
バージョン 2014までと UIは変わったが、バックアップの操作手順はほぼ変わらず、ツールタブのバックアップボタンをクリックすると現状接続されている 記憶媒体(HDD/SSD/メモリカードなど)の構成が表示される。
ここで一番上の「バックアップ」ボタンを押すと次画面のような「バックアップウイザード」画面が表示されて、指示に従って① タイトル/説明を入力し② バックアップする ディスクやパーティションを指定して、③ 保存先のドライブ/フォルダを指定して、④ 最後に「完了」を押せばバックアップが開始される。
バックアップウイザード画面
画面上部に操作の順番が表示され、「次へ」を押すたびに濃紺のタブが一つずつ移動していく UIで今全体の中でどの操作を行っているのか判り易い。
デフォルトのタイトルと説明のままでもいいが、自分の判り易いバックアップのタイトルや説明が入力できる。
経験的に、説明欄には 管理者権限のパスワードや PINを入れておいたほうが良い。
覚えているつもりでも3年もすると忘れてしまうしパスワードと PINは変える可能性があり、ログインできない場面に遭遇する。
バックアップするドライブ/パーティションをクリックして選択する。
「コンピュータ全体」だと搭載している全ての HDD/メディアをバックアップするが、それだけバックアップの容量も増える。
通常は「ディスクまたはパーティション」タブを選択後、該当のディスクかその中のパーティションを選択する。
特定の種類のファイルだけ、あるいはフォルダー、ファイル単位のバックアップも出来る。
保存先ドライブ/フォルダーを指定する。
充分な空き容量のあるドライブを指定する。(保存するドライブの使用済み容量の 7~8割は必要。)
処理の概要が表示されるので間違いなければ「完了」を押すとバックアップ処理を開始する。
- 復元
ディスクイメージの「復元」も基本的には「バックアップ」と変わらず、ウイザードに従って必要な指定をしていけば完了する。
バックアップしてあるイメージファイルを選択する。
Paragon HDD Manager16自身で保存したイメージファイルは「イメージビュー」に表示される。
Buckup & Recovery 2014で保存したイメージファイルは「ローカルボリューム」または「外付けデバイス」からバックアップファイルを選択する。
イメージの整合性チェックを推奨される。
容量やディスクの性能にもよるが整合性チェックには1時間くらいはかかるがその後の復元時間を無駄にしない、万が一の事故を防止するためにもチェックはやったほうが良い。
チェックをスキップする場合は「整合性チェックをスキップ」チェックボックスにチェックを入れて「スキップ」ボタンを押すと次に進む。
整合性チェックが終わった。問題なければ「閉じる」ボタンがアクティブになるので押す。
指定したイメージファイル中にあるディスク/パーティションのうちどれを復元するのかを指定する。
青色の部分が選択されている。パーティション単位の復元なら対象のパーティションをクリックして選択する。
(フォルダー/ファイル単位での復元も可能になった)
必要なディスク/パーティションを選択したら「次へ」ボタンを押す。
復元先のドライブ(またはパーティション)の指定をして「次へ」を押す。
復元先の容量が、復元元の容量より小さい場合は「容量が不足しています」と言う警告が表示される。リサイズで空きスペースを縮小すれば復元できる場合は復元できるが、復元先の容量が復元元の使用済み容量よりも小さい場合は復元できない。
復元先にデータがある場合は警告・確認ダイアログが表示される。
上書きする場合は「続行」を押す。
「変更前」と「変更後」の操作内容の確認が表示される。間違いなければ「次へ」をクリックする。
「ディスクIDを復元」は通常は不要だが 組み込み向け Windows搭載 PCなどで、特定のディスクIDの HDDからのみ起動可能に構成された PCの場合はチェックする。
設定内容の確認画面。「すぐに復元」をチェックして「完了」ボタンを押せば再起動して復元する処理が開始される。
一旦開始された復元処理は途中でキャンセルは出来ないので良く確認する。
「続けて別のディスク/パーティションに復元する」とはクローンの作成のような操作?
「スクリプトの作成」とは同じ操作を自動で繰り返し行う場合の自動実行スクリプトを作成する。
定期的なバックアップなどには便利だと思われる。
- パーティション・その他
パーティション操作に関しては Basic版では「削除パーティションの復元」だけが使える。
「パーティションの分割・移動・結合」と言った機能はライセンスが必要になる。
パーティション操作は Windowsが基本機能で備えた今となっては然程利用価値がないということか?
- 起動エラー修正ツール
Paragon HDD Manager16 のリカバリーメディアは Windows PEベースの外部起動メディアになった。
そのため、以前のバージョンでは使えなかったコマンドプロンプトを使用することが可能になった。
(図-29は 外部起動 USBメモリのリカバリーツールから起動した画面で、右上隅のユーティリティーをクリックすると「コマンドの実行」というメニューが現れる。)
通常は必要ないと思うが、デュアルブートなどの設定をした HDDの場合には不適切な復元を行うとブートプロセスが書き換わって起動できなくなることもあり得る。
そうした場合、2014までは "diskpart"とか"bootrec /rebuildbcd"とか"bootrec /fixboot" などのディスク操作のコマンドの実行は Windowsのリカバリーメディアを別途準備する必要があった。
しかし このバージョンからは Windowsのリカバリーメディアが無くても Paragonのリカバリーメディアから可能になったことは特筆に値する。
確認はしていないが、リカバリーメディアは個別のパソコンで作成したものを使用するようにとの説明が表示されるが、という事は各パソコン毎のブートマネージャ(bootmgfw.efi)やブートローダー(winload.efi)関連の個別データが復元できるなら起動の修復ではかなり力を発揮しそうだ。