道具の感想: その3

●  BRAUNの髭剃りの後 

BRAUNのシェーバーの話は以前にしました。 信頼性に惚れ込んで、安価な一枚刃のシェーバーを使っていたのですが、2年を超えてさすがに充電がほとんど効かなくなり、おまけに外刃が一部欠けてきて肌に傷がつくようになってしまいました。当然 切れ味もイマイチのような感じになりました。選択肢として、替え刃を買ってきて交換すると言うこともありますが、充電池は自分で交換は困難です。(やって出来ないことはないのですが、分解して再組立てして切れ味が落ちることが予想できます。) 

八王子のヨドバシに出かけて物色しましたが、既に一枚刃のシェーバーは残念ながら置いてありません。殆どが私の信頼していない3枚刃のシェーバーです。どうしようかと店頭でしばらく考えました。店員(何処かのメーカーの派遣かな?)が寄ってきていろいろ薦めるものですから落ち着いて選べないのですが、セール品の中に日立のロータリーシェーバーと言うのがありました。

今までの通常のシェーバーは殆ど内刃が往復運動して、外刃の穴に誘い込まれた髯を外刃と内刃で切断する方式ですが、このロータリーシェーバは内刃がモーターで回転して髯を切断するものです。原理的には往復運動よりも運動ロスが少なく、振動も少ない分高性能が期待できます。エンジニア的には是非一度は使ってみたい道具です。しかしシェーバーはちょっと店頭で展示品で試すと言うことがやりづらい商品です。・・・衛生的な問題で他人の使った物は使いたくないですから。以前にも興味はありましたが、BRAUNの一枚刃があったため手にとって吟味はしませんでした。今回は BRAUNに一枚刃がなかったのでついこの 2枚刃のロータリーシェーバーに手が伸びました。

HITACHI シェーバー

かなり重い感じですし、握りもあまり良い感じはしません。回転運動だからエネルギー効率がいいはずなのにとちょっと意外な感じがしました。悩んでいると店員が、同じロータリーならフィリップスの平面回転式のシェーバーを進めます。なぜか私はこの平面回転式のシェーバーがあまり好きではありません。あごの髯を剃るときに顔の細かな凸凹の部分にうまく沿ってくれないような気がするのです。でも多くの人が買っているんですからそんなことは無いのでしょうが、第一印象というのはなかなか覆りません。結局、日立のロータリーシェーバーがセールで安かった(約 8千円)のもありこちらにしました。で、当然帰って早速試し剃りしました。

 

な、何と 吸い付くような剃り味で、非常に深剃りが出来るのです。2枚刃の割には、剃り残しがちょっと多いような気もしますが、何往復かすると今までのどのシェーバーよりも(といっても BRAUNしか知りませんが)深剃りが出来そうです。これは新しい発見です。往復運動よりも回転運動のほうが理想的であるというエンジニアの理屈が確認できたような気がして嬉しくなりました。と同時に、BRAUNに拘ったあまり新しい方式に目を向けなかった自分を反省しました。このロータリー方式で、もう少し軽く握りやすいシェーバーが出来れば言う事ありません。刃の寿命やシェーバーそのものの寿命は何年か使ってみないと分かりませんが、いつか(何年後?)レポートしたいと思います。

以下、 勝手な HITACHI  RM-WX823Y の評価です。 
長所 : 剃り味・防水で洗浄可能・スイッチなどの確実性・髯の剃りカスが使用中こぼれない
改善点 : 重さ・握り形状・電池寿命(一回充電当たりの動作時間)・充電スタイル(クレードルが欲しい)
      ACアダプタの大きさ、重さ、コードの硬さ
総合評価 : 基本機能は技術力の日立の期待通り、しかし技術力を過信するあまり商品の魅力追求が甘く無骨な日立の商品の代表



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