道具についての感想 その2

●  最も信頼性のある道具  BRAUNの髭剃り 今までに使用した製品の中で最も感心したのはBRAUNのシェーバーです。
最初に使ったのは高校を卒業して間もない頃(30年以上も前!)、給料の何分の一かをはたいて買ったAC駆動のものでした。刃物だから2-3年くらい使うと何となく切れなくなる。でも換え刃がオプションで販売されていて(国産の新品のシェーバーと変わらないくらい結構高かった)交換するとまた買ったときの切れ味が戻ってくるのです。何回か替え刃を交換して、6-7年近く使ったと思います。それでも故障したわけではないのですが、何となく新しい刃でも深ぞりが出来なくなったような気がして、本体ごと形は殆ど同じ国産のモノに買い換えました。
しかしこちらは1年くらいで故障してしまいました。この故障した国産シェーバーと、その前に使っていたBRAUNのシェーバーをその時に、いつもの通り分解してみました。ここで分かったのは、国産品のムーブメント(振動する駆動部分)の磁性材を保持している部分がプラスチックだったということです。かなりのエネルギーで振動して力を受けるであろう部分が、厚さ2mmくらいの薄いプラスチックでとり巻かれて保持されていたのです。そしてそのプラスチックの部分が、振動の力と材料の違いからくる熱膨張などの力により割れてしまっていたのです。一方の BRAUN製のシェーバーは、外観が殆ど同じであるにもかかわらず、駆動部分は完全に金属製(ダイキャスト)で少々の事では壊れようの無い設計でした。信頼性に対する考え方の違いが隠れたところの設計に現れているな、そう感じました。
その後はBRAUN製しか使っていませんが、一度も故障したことはありません。いつも5年以上使って切れ味が落ちたような気がして、もういいか、と納得して買い換えています。下の写真のものも、すでに3年くらいは使っていると思いますが、替え刃も交換しないのに切れ味はまだ変わりません。
BRAUN.JPG

そして何よりも感心するのは、写真の下に写っている最初のシェーバーに付属してきた電源コードです。今では珍しいカールしたコードでしまう時も簡単で便利なのですが、その後のシェーバーにはカールしたコードは付属してこなかったので、その後も 1年360日くらい、通算で30年以上このコードだけはずーっと使い続けているにも拘わらず、未だに断線せずに使えています。毎日伸ばしては使い、使っては折り曲げてからケースに入れしているので、相当な屈曲のライフテストをしていることになります。いつ切れるか、切れたらこれも切断してどんな材質を使っているか、内部の断面を見てみたいと思っていますが、未だ切れないので果たせません。PCのAC電源のコードなどは、カバンに入れるためか、1週間に1-2回出し入れするだけなのに、PCの買い替えサイクル(3年くらい)で断線することがよくあります。
このコードのほかに、上記の写真の収納ケースは、やはり最初のシェーバーに付属してきたケースを、その後もケースなしのちょっと安価なセットを購入して、使い続けています。それが、シェーバーを入れる部分が、何代目のシェーバーでも同じサイズで、未だにぴったりと収まることにも感心しています。もしかして、2枚刃、3枚刃の最新式のモノを買うと違うサイズかもしれません。
一度だけ2枚刃のシェーバーが発売されたときに切れそうな感じがして買いましたが、BRAUNでありながら替え刃を交換しても最初の切れ味が戻らないような気がしたのと、替え刃の値段くらいで買える1枚刃のシェーバーがあることに気付いてこちらを使い続けています。私は普通よりかなり髯が濃いので少しくらい時間がかかっても、深ぞりが長持ちする1枚刃のシェーバーがお気に入りです。
いつまでも、1枚刃のシェーバーをなくさないで欲しい、そう願っています。





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