PCの静電気対策・など
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随分時間がかかってしまったけれど
1年ほど前に、パソコンをいじっていて電源スイッチの所から静電気が飛び込んでマザーボードを壊してしまったことがあった。その時は何時もの付け焼刃で逃げておいたので、今回はその際に考えた根本的対策などを盛り込むことにしたが、これはその顛末記。 |
- 流れ
- パワースイッチの静電気暫定策:ツギ当て
- 恒久策
- ついでに、アース工事
★ ツギ当ての暫定策
★ パワースイッチの静電気恒久対策
★ 電源ノイズ対策になるか? アース線の工事
メーカー製のPCではさすがにこんなことはないと思うけれど、ケースやマザーボードを自分で購入して組み立てたPCでは、どちらも製品ではないのでロクな静電気試験なんかしてないと見えて、丁度 1年前にパワースイッチの隙間から見事に静電気が飛び込んで、マザーボードを壊してしまった。
私がPCを組み立て始めた初期には、フロントパネル周りにも結構金属部品があって、それらが静電気の避雷針の役目をしていたのだろうけれど、最近のケースのフロントパネル周りは殆どプラスチック部品で固められている。常温常湿の雰囲気だと空気の耐電圧は 3,000V/mm程度で、人体の帯電電圧は すぐに 1万V!以上、時には 2万Vくらいは帯電する。もしプラスチックの部品表面が汚れていたりするとその部分の耐電圧は空気より小さくなるので、1Cm以上の隙間でもアッと言う間に静電気が飛び込んでくれる計算になる。しかも静電気の場合、隙間が曲がっていようが部品同士がくっついていようが、1μの穴でもとにかく弱いところがあればそこをスリ抜けてしまうので性質が悪い。
その後買ってきたマザーボードで同じ轍は踏みたくないが、回路対策も面倒だと思い暫定策で凌いできた。
暫定策というのは、上の写真の通りパワースイッチの表面に、テレカやイオカードについて来る薄い透明のプラスチックのカードケースを適当な大きさに切ってセロテープで貼りつけておくと言うもの。カードケースは袋状になっているので、念のために二重のままで貼っておいた。(変な所に丁寧だが)
これは作業時間 1分程度ながら、プラスチックのシートは機械的に強靭でこのシートを迂回して静電気が回り込むことはあり得ないため かなり確実な静電気対策になった。そのせいもあって、その内に、その内にと思いつつ、つい恒久対策を伸ばしてしまった(どこかの地震対策と一緒ではないか!)。
それが最近になって、若干ながらパワースイッチの入りが悪くなって、スイッチを強く押さないと電源がONしなくなってしまった。どうやらプラスチックシートが負荷になっているのと、スイッチが少し押しこまれたのかもしれない。
そこで仕方なく、重い腰を上げて恒久対策することにした。

これを小さなキバンの上にハンダ付けして、マザーボードのコネクタピンの処に取り付けるようにする。
下の写真に見えるちょっと四角ばったコンデンサはその昔、カメラのストロボ回路に多用した高級フィルムコンデンサで耐圧 250Vのもの。オスのピンとメスのコネクタもハンダ付けして、今までのコネクタピンに介在させるようにしたところ。

マザーボードに取り付けたところ。
効果は?と言われても、試験機はないし、あったとしてもわざわざ静電気試験する(=マザボを壊す)こともないので、「信ずる者は救われる」の諺通り、対策出来たと信じて一人悦に入っている。
静電気とは直接関係ないが、電源ノイズなどの問題があって昔の配線をちょっと見てみて気付いたのは、私の部屋にはアースが来ていないと言うこと。マンションの上階なので、自分で銅の棒を地面に埋め込んでアース線を取るわけにもいかない。手としては、洗濯機などの所に来ているアース線やAC電源ラインのアース側を利用する等の手が考えられるが、壁のコンセントパネルを外して確認したところ、どうも私の部屋のコンセントパネルには独立したアース線(通常緑色?)は来ていない様子。100Vラインの片側と言う手もあるが、ACラインそのままはどうも気持ち良くない。仕方ないので、ケーブルTV用の外皮側なら大丈夫だろうと思って、コンセントパネルのアンテナコネクタの所から取ることにした。
過日、秋葉原で 200円/5個という超低価格で購入したアングルタイプの同軸用アダプタの片側に太いワッシャとラグを取り付けそこにアース線をハンダ付け、束線バンドで固定してリード線の途中に抜き差し可能なようにケーブル用中間コネクタを取り付けた。この先をPCケースの筐体やスチル棚につないでいる。
この通り美観もまあまあな?アース線工事が出来た(自己満足)。
しかし、やっぱり電源ノイズはこのアース線で対策出来無かったと見え、1~2回/1日程度スリープモードからの復帰は発生している。
その内今度は電源用のノイズフィルターを作らないといけない。
(後日談)どうやらスリープからの復帰は外部ノイズではなく別の割り込み信号だった模様。O/Sの設定を見直すことで復帰することは無くなった。