我が家はMJ-700 と言っていた1号機の頃からずーっと
EPSONのインクジェットプリンタを愛用しておりました。しかし一昨年の末、例に漏れず年末の年賀状シーズンに EPSONではどうしても縁なしプリントをした時に葉書の裏面の縁が汚れてしまうというので、まだ十分使用可能な PM-890を見限って思い切って CANON
MP-900というマルチファンクション機を購入しました。PM-890ではどんなに工夫しても
50%位の確率でハガキ裏面の縁がインクで汚れたのに、MP-900では確かに縁なしプリントをしても全く汚れる気配は有りません。
しかし、暫く使って気付いたのですが、インクが減るのが早い! ・・・CANONにやられた。 と言ってももう後の祭り。元々
PM-890を買ったのも、このプリンタが 大型の PM-3000などと共通の大型インクカートリッジを使用していたため、インクのランニングコストが安い
というのが理由でした。MPの方は、正確には比べていませんが、ランニングコストは
倍くらいかかりそうな感じです。インクカートリッジは各色別になっていますので、印刷する画像によって減り方が違うと思うのですが、当家の使用方法では
黄色のインクがシアンなどよりも倍くらいのスピードで無くなっていきます。シアンやマゼンタはどちらも
フォト・・・・という薄いインクとのダブルカートリッジですが、黄色だけは1色というのが大きな理由かも知れませんが、とにかくいつもどれかのインク警告が出ていると言うような感じです。
というような履歴を辿って、昨年末は不幸があったためごく少数の喪中はがきを出しただけでしたのでインクカートリッジは珍しく交換せずに年を越しました。しかしながらいつものように黄色のインクの残りが少ないという警告が出ていたにも関わらず、警告がでるのが普通のように慣れてしまったためかそのまま放っておいたところ、真夜中に写真プリントをしようとしたところ運悪くインク切れになってしまいました。 明日写真を渡したいのに!!!
さあ大変です。如何に便利なコンビニでも、近所の店では
ちょっとインクカートリッジを売っているのは見たことがありません。 とりあえず電源OFFしてもう一度、 と思っても・・・・何と
MPはインクなしになると電源すらOFFさせてくれません。「とにかくインクカートリッジを交換せよ。
それ以外の操作は一切受け付けない。」と言っております。~ん 困った。

思案に暮れて、とりあえず空になったインクカートリッジを外してみると、上の写真のようにスポンジにはまだインクが結構残っているではありませんか。今までも交換の度に見ていたんですが、EPSONの ICカートリッジに慣らされてインクカートリッジはこんなもんだという漠然とした思いこみがあったようです。正しく「はは~ん。インクの圧力が減ってインクヘッドに行かなくなったんだな。」 「ならば、残っているインクをスポンジの片側に寄せて、インクカートリッジに供給され易くしたらプリンタをだませるかも知れないな」
と、「鳴かぬなら、鳴かせて見せよう・・・・」の信長のような心境で(というよりはこの場合、藁をもすがる・・・
という心境でしょうか?)、とりあえずインクの出口(写真の下の方の飛び出ている部分)をセロテープで塞いで置いてから、インクカートリッジを机の縁に叩き付けるようにしてインクを片寄せしてみました。かなりの力で叩いてみましたが、見た目にはあまりインクが下がったようにも見えません。
とりあえず、この状態でテープを剥がして、プリンタに戻して見ました。
スキャナユニットを降ろして、OKボタンを押してみると・・・・!!!!!
何と <インクなし警告>は<インク残量警告>に変わりました。半信半疑で そのままプリントを実行すると・・・・ ちゃんとプリントしてくれます。「ぉぉ、
MPよ、お前は偉い???」 その夜は
ヨメさんの写真4-5枚を無事プリントして終わり、そのまま、あと何枚プリントできるかな?と注目していましたが、おそらく その後 Lサイズの写真で
20枚くらいはプリントできたようです。(当然、その間に新しいインクカートリッジは購入して備えておりましたが)
ICで吐出量をカウント・記憶している
EPSONのインクカートリッジでは出来ないでしょうが、純粋にインクの供給を検出している
CANONのインクカートリッジならではの芸当?です。我が家ではその後も、フォトシアンのインクが切れましたが、同様にインクを片寄せしてインクの 有効利用を実践しております。
CANONのインクジェットプリンタを利用されている方は是非お試しあれ!
(その後、CANONがインクカートリッジの再生業者を特許侵害で訴えた裁判で勝訴したというニュースがありましたが、この私の行為は買ったインクを最後の一滴まで使い切るという消費者の正当な権利ですから全く問題ないと確信しております!)
以下の写真は、あまり片寄ったことが確認できませんが、一応片寄せした後のカートリッジです。

赤い+の辺りをつまんで、青い矢印の方向にゴムシートなどの上に叩き付けます。
セロテープを貼ってから叩いた方がいいことは事実ですが、テープを貼らずに叩いてもそれほどインクは飛び散りません。(但し、テープを貼る/貼らないに関わらず、インクが飛び散った場合には周りが汚れますし、万が一カートリッジが変形などしてプリンタを壊しても私は責任が持てません。あくまで自己責任でやってください)

上の写真は、その後インク切れ警告がでたマゼンタのカートリッジを同様に叩いて使い切ったものです。ここまで絞り出せればインク切れでプリントが実行できなくとも許せます。見るからに「使い切った」と納得できる状態になりました。