道具のウンチク その3: Hitachi ロータリーシェーバー


ドキュメント履歴: 2003/10/19 初回アップ

内容




  1. BRAUN シェーバーの後
  2. (新製品のレビュー記事は多いのですが、何年も使い続けて最初の切れ味がどれくらい持続するのか? そう言った記事は少ないので、頑張って継続レポートしています。)
    BRAUNのシェーバーの話は以前にしました。 信頼性に惚れ込んで、BRAUNの中では一番安価な一枚刃のシェーバーを何代にも渡ってずっと使っていたのですが、最後の BRAUN(この機種から充電式)も 2年を超えてさすがに充電がほとんど効かなくなり AC式のようにコードに繋いだままで使っていましたが、その内に外刃が一部欠けてきて肌に傷がつくようになってしまいました。当然 その頃には切れ味もイマイチのような感じになりました。外刃の方は替え刃を買ってきて交換すると言う選択肢もありますが、内蔵充電池は自分で交換するのは困難です。(やって出来ないことはないのですが、本体を分解して再組立てするので部品の組付けがズレて切れ味が落ちる可能性が高いと判断しました。)

    八王子のヨドバシに出かけて物色しましたが、どのメーカーも既に一枚刃のシェーバーは残念ながら置いてありませんでした。殆どが私の信頼していない3枚刃のシェーバーです。どうしようかと店頭でしばらく考えました。店員(何処かのメーカーの派遣かな?)が寄ってきていろいろ薦めるものですから落ち着いて選べないのですが、セール品の中に日立のロータリーシェーバーと言うのがありました。2枚刃で、3枚刃のように間に癖ヒゲトリマーは無いタイプです。
     今までの通常のシェーバーは殆ど内刃が往復運動して、外刃の穴に誘い込まれた髯を外刃と内刃でハサミのように切断する方式ですが、このロータリーシェーバは細長い円筒状の表面の内刃がモーターで回転して髯を切断するものです。原理的には往復運動は往復の折り返しの際には運動が止まって無駄な振動やエネルギーロスが発生しますが、回転運動は運動ロスが少なく、振動も少ない分高性能が期待できます。エンジニア的には是非一度は使ってみたい道具です。しかしシェーバーはちょっと店頭で展示品で試すと言うことがやりづらい商品です。・・・衛生的な問題で他人の使った物は使いたくないですから。以前にも興味はありましたが、BRAUNの一枚刃があったため手にとって吟味はしませんでした。今回は BRAUNに一枚刃がなかったのでついこの 2枚刃のロータリーシェーバーに手が伸びました。
    HITACHI シェーバー
    持った感じではかなり重い感じですし、握りもあまり良い感じはしません。回転運動だからエネルギー効率がいいはずなのにとちょっと意外な感じがしました(後から考えれば重いのは電池が Ni-MHのせいでした)。悩んでいると店員が、同じロータリーならフィリップスの平面回転式のシェーバーを勧めます。なぜか私はこの平面回転式のシェーバーがあまり好きではありません。その昔、出張時に使うため別メーカーの電池式の簡単な平面式ロータリーシェーバーを買ったことがありますが、あごの髯を剃るときに顔の細かな凸凹の部分にうまく沿ってくれないような気がしたのです。でも多くの人が買っているんですからそんなことは無いのでしょうが、第一印象というのはなかなか覆りません。円筒式ロータリーシェーバーなら外刃の形状は往復運動のものと変わらないので良いかと、結局 日立のロータリーシェーバーがセールで安かった(約 8千円)こともあり、悩んだ末にこちらにしました。で、当然帰って早速試し剃りしました。

    ・・・・ な、 な、 何と  吸い付くような剃り味で、非常に深剃りが出来るのです。2枚刃の割には、剃り残しがちょっと多いような気もしますが、何往復かすると今までのどのシェーバーよりも(といっても出張用や知人のを借りた以外 BRAUNしか知りませんが)深剃りが出来そうです。これは新しい発見です。往復運動よりも回転運動のほうが理想的であるというエンジニアの主張が認められたような気がして嬉しくなりました。と同時に、今まで BRAUNに拘ったあまり新しい方式に目を向けなかった自分を反省しました。このロータリー方式で、もう少し軽く握りやすいシェーバーが出来れば言う事ありません。刃の寿命やシェーバーそのものの寿命は何年か使ってみないと分かりませんが、いつか(何年後?)レポートしたいと思います。
    以下、 勝手な HITACHI  RM-WX823Y の評価です。 

    長所 : 剃り味・防水で洗浄可能・スイッチなどの確実性・振動が少なく髯の剃りカスが使用中こぼれない
    改善点 : ・重さ・グリップ形状・充電寿命(一回充電当たりの動作時間)・充電スタイル(クレードルが欲しい)
        ・ACアダプタの大きさ、重さ、コードの硬さ 等々
    総合評価 : 基本機能は「技術力の日立」の期待通り、しかし技術力を過信するあまり商品の魅力追求が甘く無骨な日立の商品の代表

    長期使用の結果:
    残念ながら半年くらいで外刃が欠けてしまい、外刃を替えたけれど深剃りは出来なくなって、BRAUNの一枚刃のようには初期の切れ味に戻らなかった。その後、内刃も交換したけれどやはり初期の切れ味には戻らなかった。

    その後、Panaのラムダッシュの初代機を使った後で再び日立のロータリーシェーバーの2台目(RM-WX791)を購入した。仕様は1台目とほぼ同じで2枚刃の充電式だが、こちらは首振り(フローティングヘッド)機構や際剃り刃も搭載されていて、顎の下や耳の周りなども剃りやすい。しかしやはり Ni-Cd電池使用のためか本体はかなり重い。

    このロータリーシェーバーも切れ味に関しては1台目と同じで、半年したあたりから切れ味が落ちて、刃の交換をしても戻らずおまけに2年くらいで充電池が寿命になり ACアダプタを接続したままでないと動作しなくなった。しかも、最悪なことにグリップのプラスチックの表面がラバー素材になっていてこれがベタついてどうしようもなくなった。

    それでも簡単にはモノを捨てない私は、その後二拠点生活になったこともあり再びこのシェーバーを引っ張り出してきて、せめて交換した替え刃が使えなくなるまではとベトつく表面に台所用ラップを貼って使い、 ACアダプタを接続しても回転しなくなるほどに寿命になっていた内蔵 Ni-Cd電池を Ni-MH電池に交換して使い続けている


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