e日記風 独り言

気まぐれ & 気まま & 天邪鬼な老いぼれ技術屋の日々の記録です。
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楽 天 の 商 品

-91- TVの普及と文化の変化 その4
= 今日は画像なし m(_ _)m =
前回まで述べたのは、TVが手の届かないところにある映像を伝えることにより、多くの人が同じモノを欲しがったりすることにより、価値観が画一化していくということでしたが、今日は TVの特徴のもう一つの点についてです。
 それは、多くの番組が同時に多くのチャンネルで放送され、視聴者はリモコンのボタンを押すだけで簡単にそれらのチャンネルを切り替えられると言うことです。世の中で実体として起きていることが気に入らなかった場合に、それを回避しようとする事と比べると、このチャンネルを替えたりスイッチを切るという行為は実に簡単です。例えば他人と何か話をしていて、ちょっと気まずくなったり自分にとって面白くない方向になったりした場合、話題を中断したり変えるのは結構気を使います。あるいはどうしようもなくなればその場を逃げ出すしかありませんが、それも結構勇気が要ります。でも TVの番組を切り替えるのにはそんな気遣いは無用です。気に入らなければ、あるいは気の向くままにちょっと指を動かすだけで目の前の状況はその人の気に入った展開をするのです。我慢とか、努力とか、周りへの気遣いとか、そんなことは全く必要ありません。
 こう考えていくと何か思いつきませんか? そう最近の子供達の問題点と一致します。我慢が足りないとか、周りの状況が読めずに摩擦を起こすとか、その果てには「切れて」取り返しのつかない事態を引き起こしたりとかです。TVが生活の中で普通の存在になるにつれ、マスメディアとしての責任をなおざりにして視聴率競争だけに注目した番組製作が当たり前になってしまって、娯楽性が強調されるあまり、それを見る人たちが徐々に変化をしていっているように思います。我々のように途中から TVが出現した世代とは違った見方をする世代には、精神構造まで TVの存在が影響しているとしか思えません。そして、我慢や辛抱といったような経験が乏しい子供が、身の回りの現実がチャンネルを切り替えるように切り替えられなかった時、どうして良いか分からなくなって突然「キレる」のではないでしょうか。
 勿論、成長の過程で自然と身に付くはずの、我慢とか耐えるとかいう経験が少なくなってしまったのは TVの普及のせいだけではありませんが、「キレる」と言われる子供の増加が TV普及世代の親の子供達(2世)の世代になって急に増加したのは TVの影響がかなり強いと私は思っています。まぁ私は教育学者でもなく心理学者でもないものですから勝手な推論が平気で書けていいのですが。
今日も写真がありません。被写体も無いのですが、寒さについ戸外で撮影するのが億劫になっています。
2004/01/27