e日記風 独り言

気まぐれ & 気まま & 天邪鬼な老いぼれ技術屋の日々の記録のうち、政治や思想・社会問題に対する勝手な私見を書いてみました。専門家ではありませんが、岡目八目という言葉もある通り、時には本筋を突いていることもあるかも?
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楽 天 の 商 品

-899- 5年に一度仕事する
昨日で 今年の半分は終わってしまったことになるが、そんなこととは関係なく回想録ついでに。
メモリカードの仕事がほぼ終わった頃、私の上司が随分若い人間に変わった。会社全体の人事方針などで積極的に若い人間にも経験を与え能力を伸ばすというような施策だったと思う。私は何度も書いたように管理者として生きることは拒否していたので管理的には上司が付くわけで、ある時彼から人事評価を受けるため面接を受けた。こうした面接は 半年に一度ずつ人事に評価結果を提出するために行われるので、半年ごとに何か結果を出し(たようなふりをし)て評価を受けなければならない。私は自分が半年ごとに形のある結果を出すような仕事をするタイプの人間ではないと思っていたので、彼には気の毒とは思ったが、それまで考えていた通りのことを口にした。私が言ったのは「私は 5年に一度しか仕事しないことにしている。前回の仕事はデジカメの事業立ち上げ、今回はメモリカードのビジネス構築、次はあと 4年後くらいに何かそれなりの仕事をします。」というような事を言ったが、相手は当然困惑して「5年に一度ですか?」と言ったきり言葉を失ってしまった。
思い返せばそれ以前にも、フィルムカメラシステムの革新的なシステムを構築したりして、自分で「仕事」と思えるアウトプットは大体 5年間隔くらいでしか出来ないと思っていた。そして、その革新的システムが実現してもうこのシステムは自分でも超えられないと気づいた後で、何を半年ごとにアウトプットすればいいのかと期毎の評価には疑問を感じて、この時ほど画一的な人事施策の弊害を思ったことはない。毎日、キチンと決められた仕事をし、計画通りアウトプットを出す人間もいれば、毎日はともかく 5年に一度、もしかしたら 20年に一度、いや一生涯の中で一度だけれども、その仕事の内容は誰にも真似できないような仕事をする人間も会社の中では必要なわけで、皆が皆 日々の仕事に汲々としている組織では、会社は伸び悩む。色々な人間がいて、その特色が生きる組織が一番いいはずだが、色々な人間に合わせて管理するのは、管理する側からすれば難しい。どうしても管理しやすいシステムを取りたがるが、それは本末転倒だとかねがね思っていたので、私一人くらいは意志を通してもいいだろう、通さなければと思っていた。
だが今から考えれば、その数カ月後に会社を辞めたわけだし、大人げない話で彼には申し訳ないことをしたと思う。と同時に、ン百億のアウトプットを出すことが分かった人間に事業部がどんな評価を付けたのか、少しは見てみたい気もするが。
今日の写真は、昨日出かけた先に咲いていたノコギリソウの花。この近辺ではあまり見ない花だが、花ではなく葉の形状がノコギリに似ているから付いた名前だろう。
2013/07/01