e日記風 独り言

気まぐれ & 気まま & 天邪鬼な老いぼれ技術屋の日々の記録です。
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楽 天 の 商 品

-251- 中国の携帯電話の電池
= 今日は画像なし m(_ _)m =
Webで「広東省の携帯電話などの安全テストで電池の2割が発火」という記事に目が留まった。しばらく前にすでに中国ではリチウム電池まで製造していると聞いて、びっくりすると同時に、いつかはこうした問題が起きるだろうと予測していた。
現在使われているリチウム電池は小さくて容量が大きいが、その分主原料のリチウム金属のエネルギー密度は高く、安全を確保することが難しい。Sony製のノートPC用バッテリーが問題を起こして回収騒ぎになったが、これも安全性という意味では同じ問題。肉眼で見ても分からないくらいの微細な金属の粉が紛れ込んでいただけでこうした発火や発煙事故が発生してしまう。
実は、十数年前にある国内の後発メーカーがカメラ用のリチウム一次電池を出荷したが、やはり製造上の問題があって発火事故が起きた。この時、私はまだ開発にいたので、この発火実験を担当してその様子をビデオに録画した。条件さえ整えば暴発して、1分ほどの間ではあるが、直径1cmちょっとの小さな電池が火炎放射器のように炎を噴出して燃える様は脅威だった。結局、このメーカーはその後すべての電池を市場から回収して撤退した。
今回は二次電池というとこともあり、過充電による問題が主なようだが充電は人が近くにいないときが多いだけに火災の確率も大きい。単に中国だからということではなく、開発から製造まで安全意識と十分な製造知識なくして製造すればこうした問題を起こすのは必至だ。もしこうした不良品のメーカーがマンガン電池と同じような感覚で製造しているとしたら放電時に事故が起きることも有り得るが、自分がどれほど注意しても他人が携帯電話の音楽用途などで航空機内で使用することも考えられるので背筋が凍りつく思いだ。
2007/07/08